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お知らせ
数年に渡り更新を続けてきたブログですが、

本日をもって更新を休止させていただきます。

理由は自身が精神的に限界を迎えたためです。

どれだけの方が見て頂けたかはわかりませんが

申し訳なく思います。

またいつか、戻ってこれたら

その時は何卒よろしくお願いいたします。
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短編 直線は歪んでいる
 認識というのは、人によって様々というのはよく耳にする話で、中には本当に極端な人も居る。
 古い時代から伝えられてるわかりやすい例としては、地球が挙げられるだろう。
 地球の形状は一体どんなものなのか。
 それは大気圏外から地球を眺めることができる近年では球体が主流ではあるが、大昔はそうではない。
 実際外から眺めることができない者たちは自分たちの独特な認識で形状を想像していたものだ。
 半球状の世界を思い描く者もいれば、ディスプレイのような形状を思い描く者もいただろう。
 実際、その思想で争いやら罪やらを生んだこともあったことを考えると、馬鹿に出来ないところもある。
 多数派正義主義とでもいうのだろうか。
 民主主義といえば聞こえがいいが、実際は多数決による少数弾圧と何ら変わらない事を推し進めているように見えなくもない。
 数は力であり、多数決とは力による制圧だ。
 それを認めたくはないからこそ、言葉で着飾るのだ。
 自分と同じ考えを持つことがいるというのは、頼もしいものだ。
 それ故に、自分は正しいのだと確信する。
 違う考えを持つ者がいたなら、それは敵対する存在でしかありえない。
 ここまでくると、そんな極端なことあるわけがないとあきれ果てる者も出てくるだろう。
 確かに、これは極端な話かもしれない。
 では、目の前に定規で線を引いてみてほしい。
 まごうことなき直線だ。
 では、その直線は本当に曲がっていないだろうか?
 地球は丸い。
 その丸い地球上に存在する直線が、本当に理論上の直線と合致するのだろうか。
 もしかしたら、地球の丸みと同じくらいに曲がっているのではないだろうか。
 物理科学に詳しいものなら大笑いで反論するだろう。
 だが、多くの一般人はどうだろうか。
 地球は丸いのに、平らなものを置くと、バランスを崩すことなく吸い付くように密着する。
 それは地球のサイズから見れば誤差であるというのだろうか?
 わからない。
 でも、見方を、思考を少し変化させれば、異端など簡単に生み出せるのだ。
短編 奇妙な夢
 これは最近見た夢の話です。
 私は住み込みでとある屋敷で給仕として働いていました。
 住み込みですから、休みらしい休みもなく、あっても半日休みが殆どという具合でした。
 そんなこともあって連休など夢のまた夢。
 ところが、その時は不思議と連休を屋敷の主であるお嬢様よりいただけたのです。
 所有者はお嬢様の御父上様なのですが、裕福な方というのは仕事に忙しいらしく、邸宅にいらっしゃることもほとんどありません。
 そういう事もあって、我々使用人の人事や監理はお嬢様が行っていたのです。
 話は戻りますが、連休を頂けた私は実家に帰省をしていた……と思います。
 はっきりとは覚えていません。
 まぁ、それは夢ですから。
 そういうわけもあって、帰省中の記憶など皆無だったのです。
 覚えているのは帰りの電車に乗ってからです。
 電車というか、新幹線とか特急列車の方が正しいのかもしれませんけど。
 それから、たぶん時期はお盆だったと思います。
 帰りの電車が家族連れで異様に混んでいましたので、特に疑問も抱かずに席に着き、流れゆく景色を眺めておりました。
 座席は窓際でしたよ。
 隣に誰かが座っていたような、座っていなかったような、そこは申し訳ございませんが覚えておりません。
 夢でしたから。
 それで、目的の駅に到着したところで私はホームに降りました。
 元々利用者が多い駅ではないらしく、スムーズに降りることができたのはよく覚えています。
 あと、手荷物はそれほど多くはありませんでした。
 キャリーバッグよりも一回り小さい、革製のバッグひとつです。
 旅行であるならちょっと少ないかなとも思うのですが、帰省であれば問題ない量であると思います。
 あとは駅から屋敷まで戻るだけだったのですが、ふとそこで見覚えのある顔があったのです。
 他でもない、お嬢様でした。
 わざわざ私を出迎えにやってきてくれたことが、嬉しいやら申し訳ないやらで、私はどう言葉を掛けたらいいかわからず、戸惑っておりましたが、すぐにお嬢様の方から声をかけてくださりました。
 何といっていたのかは覚えていませんが、一緒に帰りましょうといったような内容だった記憶があります。
 そして、私はお嬢様と一緒に屋敷まで帰ったのです。
 屋敷まではそれほど時間がかかりませんでした。
 夢という事もあって、急にシーンが切り替わったような、そんな感じだったと思います。
 正面ゲートの前に立ち止まり、帰ってきたことを実感していたのですが、どうにもお嬢様が静か。
 疲れてしまったのか、それとも具合が悪いのかと思い、ちょっと心配になって隣へ目を向けてみると、そこには誰もいらっしゃいませんでした。
 周囲を見回してみましたが、そこに居たのは自分一人だけで、他に人の姿は全然なかったのです。
 どこかに隠れているのかとも思ったのですが、その時はそれはないと断定できました。
 隠れられる場所がないとわかっていたのかもしれません。
 不思議に思いながらも私はゲートを開けて、玄関に向かいました。
 玄関を開けると、お嬢様が驚いた様子で私を出迎えました。
 どうやら、お嬢様はこれから外出しようと準備をしていたみたいでした。
 帰った旨を伝えると、更に驚いた様子。
 それもそのはずです。
 私は帰ってくる予定を前倒ししていて、お嬢様にはそれを伝えていなかったのです。
 そうなると一緒に屋敷まで帰ったお嬢様は誰だったのでしょうか。
 恐怖や疑問を覚えるよりも早く、私は目を覚ましました。
 それはいつもの日常の朝でした。
 以上が、私が見た、少し奇妙な夢の話です。
短編 夕飯までのひととき
 部屋番号を確認して鍵を開けると、そのまま部屋へと入った。
 室内は決して広いとは言えないが、かといって狭すぎるというわけでもない。
 むしろ清潔感はあって、どちらかというと好印象だ。
 ただ、広い部屋に住み慣れた人間であれば、多少窮屈に感じるだろうとは思う。
 両手が手荷物でふさがっていることもあって、早く楽になりたいとの思いから奥のベッドが置かれているスペースまでよたよたと歩く。
 背後ではドアが閉まり、オートロックがガチャリと音を立てた。
 割とビジネスホテルは多用する人間だったので、こういうのには慣れていた。
 もっとも、これ以上の高級ホテルは利用したことがないから、どうなっているのかわからないのだが。
 チェックインの時間が夕方ということもあって、室内は電灯をつけなくとも明るく、窓ガラスは夕日色に輝いていた。
 入口のすぐ隣にはバスルームへ通じる扉があるくらいで、奥の広まったスペースはベッドが壁際に、窓際には小さなテーブルとイス。
 ベッドと反対側の壁側にはテレビの置かれた棚があった。
 目につくのはそれくらいだろう。
 テレビの置かれている棚には引き出しがついてた。
 開けてみると、その手のホテルにはよく見られる本やら雑貨が入っていて、やっぱりと思いながら引き出しを閉じた。
 ふとベッドの脇へと視線を向けると、そこにあったのは空調の温度設定を表示するデジタル表示と各種ボタンが並んでいた。
 設定は24度。
 高いとも言えないし、かといって低いとも言い切れない微妙な温度。
 過ごしやすいと言えばそうなのだが、過度に冷やしすぎたり暖め過ぎない為にもこれくらいがちょうどよいのかもしれない。
 窓から差し込む日差しがまぶしく感じられた。
 どうやら日の傾きがきつくなってきたみたいで、窓の外では夕日と、夜の始まりが広がっていた。
 夕飯はどうしようか。
 そんな事を考えながら、靴を脱ぎ、テレビの電源を入れた。
短編 思春期の一コマ
 午後3時の空は、晴れと言えば晴れだが、雲の量が多くて青と白――雲の影は灰色に見えたりもするがその二色での表現でも間違いではないだろう――のまだらの模様をしているように見えた。
 太陽も消えたり現れたりを繰り返して、視界の端に入っている学校のグラウンドも、その明暗が反映されている。
 部活動もまだ本格的に始まっているというわけではなく、早めに集まった部員たちが準備やらを始めていることが、声の緩み具合からわかった。
 元々自分がいる位置は校舎裏のちょうどグラウンドからは死角になっている場所だ。
 太陽が高く昇る真昼くらいしか日の照らない、校舎と体育用具の入った小屋に挟まれた小さなスペースだ。
 そのせいもあって、足元の土と校舎の継ぎ目には雑草よりもコケのような植物が生えている。
 何故そんな場所にいるのかというと、特に理由はない。
 人目の届かない場所で、一人物思いにふけるというのは、年頃の若者にはよくあることだとでも言っておきたい。
 ……それが、周りからどう見えているかというのは差し控えさせてもらいたい。
 とにかく、思春期特有の自己陶酔によって一人満足げに時間を浪費していたわけだ。
 だが、それも若さゆえにそう長くは続かない。
 体感時間はそれなりに長いものだが、実際は大した時間は経っていないなどよくある話だ。
 足元に置いていた通学用のバッグを手に取り、そのまま校舎の外壁を伝うように、玄関に向けて歩き始める。
 グラウンド全体の様子が見える位置までくると、どうやら部活動も本格的に始まるらしく、さっきまでの緩んだ声とは一変、キビキビと張り詰めたような声が遠くから聞こえてくる。
 熱心なものだと感心半分、嘲り半分で眺めながらも、すぐに興味は失せて、思考は既に家路の方へと向いていた。
 帰りに書店で何か見ていこうか。
 それとファストフード店で何か買ってもいいだろう。
 俗物と言えばそれまでだが、ある意味素直ともいえる単純思考。
 変に背伸びするよりも、ずっとわかりやすく、それ故に憎めない、そんなキャラクターがそこにいた。
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