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短編 人知れず
 目の前に散乱したブロックは赤や青、黄色といった原色と白色の4色で、いかにも子供が好みそうなものだった。
 だからといって大人である自分が嫌いかというとそうではなくて、なんというのだろうか……そう、少々刺激が強いというか、そういう感じがするのだ。
 ブロックのサイズは大体親指の第一関節ほど。
 決して大きいとは言えないが、細やかな作品を作るには十分な大きさだ。
 ブロックには組み立てても容易に崩れないよう突起が上部についており、上手くはめ込めばそのまま固定ができる造りになっていた。
 それゆえ、創作の幅はかなり広い。
 ただ、唯一の問題点としてはプラスチック素材であり、うっかり踏みつけたりすると怪我をしてしまったり、幼子が誤飲する可能性があるという事が挙げられたりするので注意は必要だ。
 個人的にはもうちょっと色のバリエーションがあったりすると嬉しいのだが、一応メーカは対象年齢が幼い子供たちに向けられているので、そこに意見するのはどうにもためらわれる。
 いや、そもそも自分が好き好んで遊んでいるわけでもないので、ただの要望程度のものなのだけど。
 話を目の前に戻すと、そこには足の踏み場を探す方が難しいほどの量のブロックが散らばっている。
 その量は片づけ作業を想像するだけで気分がブルーになる。
 視線を隅へと向けると、恐らくそれらのブロックが入っていたであろうバケツ大の容器が転がっていた。
 あれなら片っ端から入れていけば何とかなるだろうか。
 とりあえず、今はブロックの海を掻き分けて、容器のもとへ移動するのがいいだろう。
 ブロックを踏みつけないようすり足を心がけながら進むと、ブロック同士がぶつかり、チャカチャカと音を立てる。
 転がっている容器を立てて安定させる。
 ようやく作業開始だ。
 まずは手近な範囲から片づけていくとしよう。
 いつ小さな子供たちがやってきてブロックの海に転落してしまうかもわからない。
 静かな部屋の中に泣き声が響く前に、一人せっせと作業に勤しむとしよう。
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