IPPI STYLE
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短編 チェックイン
 部屋の扉を開くと、清潔感のある客室が私を出迎えてくれた。
 ビジネスホテルということもあり、広さはさほどないものの、一晩を過ごすには十分なスペースだ。
 また、掃除も細かなところまで行届いており、過度のサービスを期待しない限りは不満を覚えることもないだろう。
 第一印象に満足しつつ、部屋の扉を閉めて鍵をかける。
 オートロックなホテルが多くなってきた昨今では珍しいタイプであるともいえる。
 まぁ、鍵のかけ忘れで締め出されるなどというリスクは低いので、誰かが不在時に侵入して施錠するなどという事をしたりしない限り、問題はないだろう。
 とはいっても、部屋の外に出る機会なんて自販機に飲み物を買いに出ることくらいしかないが。
 部屋の奥に向かうと皺ひとつないシングルベッドが目に入る。
 そこに手荷物のカバンを放り、その隣に腰を下ろすとおのずとため息が漏れた。
 なんだかんだで、一息つけるような場所がなかったこともあって、久方ぶりの休息だったことも、その要因の一つだろう。
 とりあえず上着を脱ぎ、ネクタイを緩める。
 休息を得た両脚が疲労を感じ始め、今すぐにでも眠りに就きたいという気分になるが、さすがにそうもいかない。
 設置されているテレビの電源を入れると、夜のニュース番組が流れてきた。
 数日前から話題になっている、事故や自然災害の報道をニュースキャスターは相も変わらず真面目な顔で話している。
 大して興味があるような話題でもないこともあって、とりあえずシャワー室で今日一日の汗でも流そうかと立ち上がる。
 バスルームの扉を開けると、見慣れたユニットバスがちょこんとそこに置かれていた。
 家の浴室に比べれば小さいが、宿泊施設の、それも部屋に併設されているものであればこんなものだろう。
 さすがに湯船につかるというのは贅沢というものだ。
 タオルやボディソープ、シャンプーなどがあるか確認した後、バスルームの扉を閉める。
 安息のひと時。
 明日のことなど考えず、ただただ今の癒しを甘受するのだった。
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