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短編 湿度の高い日は
 じっとりとした暑さを全身に感じながら、改めて思うのは湿度という存在の重大性だった。
 普段自分が生活する地域では、およそ湿度が40%程度……だったと思う。
 それでも夏場だとかは季候の変動等もあって相当苦しい思いをしたものだ。
 しかし、現在自分が置かれている環境はそれの比ではない。
 具体的に測ったわけではないけれど、少なくとも60%以上はあるだろう。
 おかげで気温は大差ないはずなのに、異様に蒸し暑さを感じる。
 それが日影であったとしても、大差はない。
 まるで熱せられた蒸気をこの辺り一帯に充満させられたかのような心地だった。
「なんで日影なのにこんなに暑いんだよ……」
 できるだけ愚痴はさけようと思っていたが、つい口から漏れ出てしまう。
 吹いてくる風もどこか生ぬるく、現在感じている暑さを取り除く要因にはなり得ない。
 時間の経過と共に汗が流れ、体力が奪われていくのがわかる。
 カラッとした暑さとじめっとした暑さという言葉を聞くが、その意味を今になってようやく実感できたと思う。
 しかし、だからといって暑さが和らぐわけではない。
 水分補給をするにも、全身がだるくて力が出ない。
 もしかしたら相当ヤバい状態なのかもしれない。
 ぼんやりとした頭で、なんとか水分を取ろうと試みる。
 持参したドリンクを口にするがすっかりぬるくなっていて、とても美味しいとは言えない。
 胃に液体が入り込むと同時に、全身の汗腺から汗が噴き出た。
 ムズかゆいような感覚に、不快感を覚えるが、タオルでふき取ったところで収まるわけでもないし、今更衣服はびしょ濡れなので特別何かをするというわけでもなかった。
 滴った汗が足元に落ちる。
 もう、できることなら二度とこの地には来たくはない。
 そう思いながら、大空の大半を覆い隠す森の枝葉を見上げるのだった。
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