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短編 奇妙な夢
 これは最近見た夢の話です。
 私は住み込みでとある屋敷で給仕として働いていました。
 住み込みですから、休みらしい休みもなく、あっても半日休みが殆どという具合でした。
 そんなこともあって連休など夢のまた夢。
 ところが、その時は不思議と連休を屋敷の主であるお嬢様よりいただけたのです。
 所有者はお嬢様の御父上様なのですが、裕福な方というのは仕事に忙しいらしく、邸宅にいらっしゃることもほとんどありません。
 そういう事もあって、我々使用人の人事や監理はお嬢様が行っていたのです。
 話は戻りますが、連休を頂けた私は実家に帰省をしていた……と思います。
 はっきりとは覚えていません。
 まぁ、それは夢ですから。
 そういうわけもあって、帰省中の記憶など皆無だったのです。
 覚えているのは帰りの電車に乗ってからです。
 電車というか、新幹線とか特急列車の方が正しいのかもしれませんけど。
 それから、たぶん時期はお盆だったと思います。
 帰りの電車が家族連れで異様に混んでいましたので、特に疑問も抱かずに席に着き、流れゆく景色を眺めておりました。
 座席は窓際でしたよ。
 隣に誰かが座っていたような、座っていなかったような、そこは申し訳ございませんが覚えておりません。
 夢でしたから。
 それで、目的の駅に到着したところで私はホームに降りました。
 元々利用者が多い駅ではないらしく、スムーズに降りることができたのはよく覚えています。
 あと、手荷物はそれほど多くはありませんでした。
 キャリーバッグよりも一回り小さい、革製のバッグひとつです。
 旅行であるならちょっと少ないかなとも思うのですが、帰省であれば問題ない量であると思います。
 あとは駅から屋敷まで戻るだけだったのですが、ふとそこで見覚えのある顔があったのです。
 他でもない、お嬢様でした。
 わざわざ私を出迎えにやってきてくれたことが、嬉しいやら申し訳ないやらで、私はどう言葉を掛けたらいいかわからず、戸惑っておりましたが、すぐにお嬢様の方から声をかけてくださりました。
 何といっていたのかは覚えていませんが、一緒に帰りましょうといったような内容だった記憶があります。
 そして、私はお嬢様と一緒に屋敷まで帰ったのです。
 屋敷まではそれほど時間がかかりませんでした。
 夢という事もあって、急にシーンが切り替わったような、そんな感じだったと思います。
 正面ゲートの前に立ち止まり、帰ってきたことを実感していたのですが、どうにもお嬢様が静か。
 疲れてしまったのか、それとも具合が悪いのかと思い、ちょっと心配になって隣へ目を向けてみると、そこには誰もいらっしゃいませんでした。
 周囲を見回してみましたが、そこに居たのは自分一人だけで、他に人の姿は全然なかったのです。
 どこかに隠れているのかとも思ったのですが、その時はそれはないと断定できました。
 隠れられる場所がないとわかっていたのかもしれません。
 不思議に思いながらも私はゲートを開けて、玄関に向かいました。
 玄関を開けると、お嬢様が驚いた様子で私を出迎えました。
 どうやら、お嬢様はこれから外出しようと準備をしていたみたいでした。
 帰った旨を伝えると、更に驚いた様子。
 それもそのはずです。
 私は帰ってくる予定を前倒ししていて、お嬢様にはそれを伝えていなかったのです。
 そうなると一緒に屋敷まで帰ったお嬢様は誰だったのでしょうか。
 恐怖や疑問を覚えるよりも早く、私は目を覚ましました。
 それはいつもの日常の朝でした。
 以上が、私が見た、少し奇妙な夢の話です。
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